東京都中野区 不妊治療・不育症専門の鍼灸マッサージ治療院
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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は不妊の原因の一つと言われています。
不妊症の婦人科疾患のなかでも多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方の割合は多くいらっしゃいます。
英語で「Polycystic ovary syndrome」という名前で
略してPCOS又はPCO と呼ばれます。
正常な卵巣は平均でひと月に1つずつ卵細胞を成熟させ排卵します。
卵細胞は卵胞に包まれ20mmほどに発育すると破裂して卵細胞が排卵されます。
多嚢胞性卵巣症候群の状態は
卵巣の中で未成熟な卵胞ができ、卵巣に嚢胞状で成熟が難しい状態の卵胞が
上手く排卵できず、その排卵されなかった多数の卵胞が卵巣内に残り
卵巣内側の壁についていくことで壁も厚くなっている状態です。
超音波検査で卵巣をみると数多くの同じくらいのサイズの卵胞が卵巣内の外側に並んで見つかる(ネックレスサイン)ことから「多嚢胞」といわれます。
ひと月に1個排卵されます
未成熟の卵胞が排卵できず卵巣内に残ります
生殖期女性の20~30人に1人の割合でみられる排卵障害のひとつで
月経異常や無排卵月経などの症状もあり
不妊症の原因として上がる疾患としてとても多いものです。
しかし多嚢胞性卵巣症候群は病気ではありません。
病的な「状態」といものです。
でも妊娠出産を希望される方は
質の良い卵をうまく排卵させるためにも 医療機関での検査と治療をすることが大切です。
1.月経周期が35日以上
2.月経が不規則にくる(以前は順調だった)又は、無月経
3.ニキビが多くできる
4.少し体毛が濃い
5.肥満体系
1「月経周期が35日以上」2「月経が不規則又は無月経」は排卵がうまくいかないためです。
3「ニキビが多くできる」4「少し体毛が濃い」は卵胞中の男性ホルモン(テストステロン)が多いためです。これは月経不順の原因にもなります。
5「肥満体系」は糖代謝に異常がありインスリンが関係しています。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は なぜ排卵がうまく行われないのでしょうか?
それは卵巣内の男性ホルモンが多いからです。
原因はLH(黄体化ホルモン)の内分泌異常と血糖値を下げるインスリン、つまり糖代謝の異常です。
その他にも遺伝的要因、環境的要因ともいわれます。
◎内分泌異常ーLH(黄体化ホルモン)ー
通常、脳下垂体からLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)が出されて卵巣に働きかけることで卵胞の発育を促しています。
しかし多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方はLH(黄体化ホルモン)分泌が多く
FSH(卵胞刺激ホルモン)とのバランスが崩れてしまい卵胞の発育が難しくなります。
すると排卵も起こりにくくなるため 更にLH(黄体化ホルモン)の分泌を増やすよう指令がいきます。
その為、ますますホルモンバランスが崩れてしまう悪循環にはまります。
FSHとLHのホルモンバランスが崩れると
排卵が困難になります。
生理中に血液検査でLH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)を計ると
LH(黄体化ホルモン)の数値が高くなっています。
そして血液内の男性ホルモンの数値も上がっていることがわかります。
LHが正常より強めに卵巣に働きかけるため男性ホルモンが増えているといわれています。
◎糖代謝異常ーインスリンー
インスリンとは糖(グルコース)から身体に必要なエネルギーを獲得し各細胞へ届けるために膵臓から分泌されるホルモンで体内の血糖値をコントロールしています。
インスリン分泌が増えると男性ホルモンも増えるため卵巣の働きに影響し多嚢胞性卵巣となることが近年わかってきました。
これらの原因から多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は男性ホルモンが増えることによって
月経不順やニキビ、体毛が濃くなるなどの症状もみられます。
東洋医学では人間の身体(内臓)を「五臓六腑」というもので表します。
「五臓」とは肝、心、脾、肺、腎 「六腑」とは胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦(体温を発する器官)のことです。
このうち五臓の「腎」は生命・生殖をつかさどる機能と関係が深く
不妊症 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は特に「腎」が弱くなっている傾向があります。
鍼灸ではまずこの弱った「腎」の機能を回復させることに重点をおいて施術をします。
また、漢方医学の観点から不妊の方は「気血水」も深く関わっています。
「気 血 水」は人の生命活動をつかさどるものの表れで
「血」には女性ホルモンとの関係が含まれています。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方によくみられる傾向は
「血虚」や「 瘀血 (おけつ)」といわれる体質です。
「血虚」とは女性ホルモン不足+貧血の状態、
「瘀血」とは血流が滞り女性ホルモンバランスが乱れている状態です。
「血虚」の方は黄体機能不全と病院で診断される方もいます。
東洋医学的見解で「腎」が弱い、「血虚」、「瘀血 」と診断されても
病院の検査では特に異常が見つかるわけではありません。
東洋医学的な問診で見つかった弱いところとは未病の段階なので病名がつくことはほとんどありません。
しかし、この弱いと診断されたものを中心にツボや経絡を鍼灸やマッサージ施術で優しく刺激をしてくと身体全体のバランスを整のっていきます。
その結果、相乗して弱い部分も底上げされて体質が改善されていきます。
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